ビデオフィードバック映像
山内 啓司

ビデオカメラの映像をプロジェクターでスクリーンに投影し自画取りすると、ビデオフィードバック現象によりスクリーンの四角い枠が中心に向かって幾重にも連なっていく。カメラを傾けると白黒の粒が点滅しているような模様が現れる。中心をズームすると映像は拡大されて消えてしまうが、その時、ライターの火のような光源を与えると、丸い光の玉ができる。カメラの角度や距離を変えて微調整すると形が変化し、色々なパターンが現れてくる。傾ける角度がちょうどパターンと重なった時、映像は静止したように見え、映像自体の揺らぎとモアレによりゆっくりと変化しながら、非常に個性的で有機的な形が現れる。